繁殖検診とは、乳牛の妊娠や出産に関わる健康状態をチェックする、酪農において最も重要な検査の1つです。
簡単に言うと、「牛のお母さんが元気に赤ちゃんを産めるかどうかを確認する健康診断」のようなものです。
繁殖検診は定期的に行うことが大切で、未来牧場では2週間に1回、獣医さんが来て繁殖検診を行っています。
(作業風景)
牛は発情が来ると授精を行い、10か月の妊娠期間を経て子牛を出産します。子牛が生まれて初めて牛乳を出し始めます。
そのため、繁殖がうまくいかないと継続的に牛乳を生産できなくなるため、牧場経営に大きな影響を与えます。
こうした理由から、繁殖検診はとても大切な作業なのです。
検診はエコーを使って行います。
エコーは直腸から子宮にあてて、エコーに映った画像から以下の4種類を確認します。
・妊娠鑑定…授精から約28日後に、赤ちゃん(胎児)がいるか、心拍があるかを確認します。
・再妊娠鑑定…授精から約60日後に、胎児の有無や性別を調べます。
・フレッシュチェック…分娩から約40日後に、子宮が元の状態に戻っているかを確認します。
・再診…前回の検診で気になる点があった牛の、その後の回復や体調を経過観察します。
それぞれの検診ごとに、対象となる牛を丁寧に診ていきます。
診療結果に応じて、必要があればホルモン注射を行います。
また、発情発見率が低い牛や、発情周期が不規則な牛には「定時授精プログラム」を実施し、発情周期の調整を行います。
定期的な繁殖検診によって、異常を早期に発見・治療し、より良い繁殖サイクルを目指しています。
日々の作業の中でも牛の様子をしっかり観察し、発情発見率の向上に力を入れています!